ふるさと納税のポイントが廃止されてから、今年もいつものサイトで寄付してよいのか、別のサイトに移ったほうがよいのか迷う人は少なくありません。お買い物マラソンやSPUに合わせて楽天で寄付していた人ほど、何がなくなり何が残ったのかが気になるところです。
2025年10月から禁止されたポイントの範囲を総務省のQ&Aの文言で確かめ、クレジットカードのポイントが対象外になる理由、楽天ふるさと納税で変わった点、楽天が国を訴えた裁判の経緯を載せています。後半では、さとふる・ふるなび・楽天・ふるさとチョイスの支払い方法、ワンストップ申請、1年分の証明書の違いを、各社の公式ページ(2026年10月2日確認)で比べました。
ポイント以外に何で比べればよいかが分かれば、今年の寄付をどのサイトで、どの支払い方法でするかを決めやすくなります。
- ✅ 2025年10月から禁止されたのは、ポータル・ポイントサイトが寄付に付けるポイントと、ふるさと納税向けの上乗せ分です
- ✅ クレジットカードのふだんのポイントは対象外で、楽天ではカード会社のポイントと楽天ポイントでの支払いが残りました
- ✅ 4社の違いは、支払い方法・アプリでのワンストップ申請・1年分の証明書に出ます
- ✅ 複数のサイトを使ってよく、そのときは上限額も5自治体も全サイトの合計で数えます
ふるさと納税のポイント廃止で変わったことと変わらないこと
2025年10月1日の寄付から、ポータルサイトやポイントサイトが寄付に付けるポイントは、総務省の告示で禁止されました。一方で、クレジットカードなど決済のふだんのポイントは対象外で、楽天ポイントで寄付を支払うこともできます。禁止された範囲と対象外の範囲、楽天ふるさと納税で変わった点、楽天が起こした裁判の内容を順に確かめます。
2025年10月から禁止されたポイント|総務省の告示
2025年10月1日から、寄付した人にポイントを付けるポータルサイトなどを通じて、自治体がふるさと納税の寄付を募ることが禁止されました。ポイントが付いたのは2025年9月30日までの寄付です。根拠は総務省の告示(ふるさと納税の募集のルール)で、改正は2024年6月28日に公表されていました。
総務省が自治体向けに出しているQ&Aでは、禁止の対象になるポイントを次の3つに分けて例示しています。「マイル」「コイン」など、呼び名が違っても扱いは同じです。
- ポータルサイトが寄付に付けるポイント(楽天ポイント、ふるなびコインなど)
- ポイントサイトを経由して寄付したときに付くポイント
- カード会社や決済サービスが、ふるさと納税の支払いだけに上乗せするポイント、ほかのサービスの利用状況に応じて上乗せするポイント
このルールは自治体の寄付の集め方を決めたもので、寄付した人に向けたルールではありません。ポイントを付けるサイトでは自治体が寄付を募れなくなったため、ポータル各社がポイントの付与をやめた、という順番です。
禁止は2026年10月1日以降も続きます。総務省は2026年4月1日にQ&Aを改正しましたが、10月からの版でも「ポイントを付与するポータルサイト等を通じて寄附を募集することは禁止されている」としています(総務省「ふるさと納税に係る指定制度の運用についてのQ&A」2026年4月1日)。2026年9月25日に自治体へ出した通知でも、ポイントを付ける者を通じた募集は禁止されていて、違反した自治体は指定取消しの対象になりうると改めて示しています(総務省「ふるさと納税制度の適正な運用について」2026年9月25日)。
まとめ:
- ポイントが付いたのは2025年9月30日の寄付までです
- 禁止されたのは、ポータル・ポイントサイトのポイントと、ふるさと納税向けの上乗せ分です
クレジットカードのポイントは対象外|残る還元の範囲

クレジットカードのポイントは、カード会社がふだんの買い物と同じ条件で付けるものであれば、禁止の対象外です。総務省のQ&Aは、カード会社や決済サービスが寄付の支払いに付けるポイントを「通常の商取引に係る決済に伴って提供されるもの」に当たるとして、対象から外しています。
一方で、同じカード会社のポイントでも、ふるさと納税の支払いだけを対象に上乗せする分は禁止の対象です。「ポイントは全面禁止」という言い方は正確ではなく、残るのはカードや決済サービスのふだんどおりのポイントだけ、と考えると整理しやすくなります。
Q. どのくらい還元されますか?
A. 寄付額にカードのふだんの付与率をかけた分が目安です。付与率はカードや会員ランク、支払い方法によって違うため、お手持ちのカードの案内で、ふるさと納税の支払いがポイントの対象になるかを確認してください。例として、Amazonふるさと納税はAmazon Mastercardでの寄付について、2025年10月1日以降は「Prime会員資格の有無にかかわらず1%」と案内しています(2026年10月2日確認)。
Q. ポイントサイトを経由すれば、ポイントは付きますか?
A. 付きません。総務省のQ&Aは、ポイントサイトを経由してポータルサイトに移って寄付したときに付くポイントも、禁止の対象と明記しています。ポイントサイトを経由せずに寄付しても、控除の扱いは変わりません。
Q. ポータルのポイントで寄付の支払いはできますか?
A. サイトによってはできます。楽天ふるさと納税は、寄付の支払いに楽天ポイントを使えると案内しており、ポイントで払った分も寄付金額に含まれます。禁止されたのは寄付に「付ける」ポイントで、手持ちのポイントを「使う」ことではありません。
楽天ふるさと納税でなくなったポイントと残ったポイント
楽天ふるさと納税では、2025年10月1日の寄付から、楽天市場の通常ポイント、お買い物マラソンなどの買いまわり、SPUのポイントが付かなくなりました。楽天カードで支払った場合に、カード会社から付くポイントは引き続き付きます(楽天市場の告知 2025年9月1日)。
| なくなったもの(2025年10月1日の寄付から) | 残ったもの |
|---|---|
| 楽天市場のお買い物通常ポイント(100円につき1ポイント) | 楽天カードなど、カード会社から付くポイント |
| スーパーSALE・お買い物マラソンの買いまわりのカウントとポイント | 楽天ポイントを寄付の支払いに使うこと(寄付金額に含まれる) |
| 全ショップ対象キャンペーンのポイント | ― |
| SPUのポイント(楽天モバイル+4倍、楽天銀行+楽天カード+0.5倍、楽天証券など16項目) | ― |
楽天ふるさと納税ではクーポンも使えません(楽天トラベル・楽天GORAのクーポン返礼品は別)。楽天カードのFAQは、楽天市場で楽天カードを使ったときのポイントを説明する中で、楽天ふるさと納税の寄付は「楽天市場のお買い物通常ポイントの進呈対象外」としています。楽天カードのSPUのページでも同じ説明で、SPUの楽天カード利用特典の分まで寄付に付くかは、2026年9月30日時点で明記を確認できませんでした。
ポイントが付かなくなったあとも、楽天ふるさと納税を使い続ける人はいます。オリコンが2026年5月に、2025年にふるさと納税サイトを使った3,279人に聞いた満足度調査では、楽天ふるさと納税は「ANAのふるさと納税」と同点の総合1位(73.2点)でした。
楽天で寄付した分のワンストップ特例申請は、楽天ふるさと納税のワンストップ申請の記事で手順をまとめています。
まとめ:
- 買いまわり・SPUを目当てに楽天で寄付を集中させる理由は、2025年10月からなくなりました
- カード会社のポイントと、楽天ポイントでの支払いは使えます
楽天が国を訴えた裁判|告示の無効確認を求める内容
楽天グループは2025年7月10日、ポイントの付与を禁止した総務省の告示は無効だとして、確認を求める裁判を東京地方裁判所に起こしました。裁判が続いている間も告示は有効で、楽天を含むポータル各社は2025年10月1日からポイントの付与をやめています。
これまでの経緯
- 2024年6月28日:総務省が告示の改正を公表(2025年10月1日から適用)
- 2025年3月18日:楽天が、集めた反対署名295万2,819件(3月16日時点)を内閣総理大臣に提出
- 2025年7月10日:楽天が東京地裁に提訴
- 2025年9月:第1回口頭弁論で、国は「楽天には訴訟を起こす資格がない」として訴えの却下を求めた、と報じられています(毎日新聞 2025年9月14日の報道)
- 2025年10月1日:ポイント付与の禁止が始まる
- 2026年4月1日:総務省がQ&Aを改正。10月以降も禁止を維持
楽天は、全面的な禁止は法律が認める範囲を超えており、付与の割合に上限を設ければ足りる、と主張しています。クレジットカード会社などの決済に伴うポイントが認められているなら、ポータルのポイントも同じはずだ、という点も挙げています(楽天グループのプレスリリース 2025年7月10日)。
判決の見通しはここでは書きません。2025年12月時点の報道では判決は出ておらず裁判は続いていて(日経ビジネス)、2026年10月2日時点でも、判決が出たという発表や報道は確認できませんでした。結論が出るまで寄付を待っても、その年の控除に使える寄付は12月31日までという期限は変わらないので、今年の寄付は今のルールで考えると判断しやすくなります。
まとめ:
- 楽天の裁判は続いていますが、ポイントを付けない今のルールは有効です
- 今年の寄付は、12月31日の期限までに今のルールで決めることになります
ポイント廃止後のふるさと納税サイトの選び方と比較
ポータル独自のポイントで差がつかなくなった今は、欲しい返礼品があるか、ふだんの決済で払えるか、ワンストップ申請と1年分の証明書をどう扱えるかでサイトを比べます。さとふる・ふるなび・楽天・ふるさとチョイスの違いは、各社の公式ページで2026年10月2日に確認した内容で並べました。複数のサイトを使うときに、合計で数える必要があるものもあわせて確認します。
比べる軸は4つ|返礼品・支払い方法・申請・寄付の管理

ポイントで差がつかなくなった今は、返礼品、支払い方法、ワンストップ申請、寄付の管理の4つでサイトを比べると選びやすくなります。どれを重く見るかは人によって違うので、自分が困りそうな順に確認していくのが近道です。
- 欲しい返礼品・応援したい自治体が載っているか:サイトによって取り扱う自治体・返礼品は異なります(さとふるのFAQ)
- ふだん使う支払い方法が使えるか:還元は決済側のふだんのポイントだけになったので、使い慣れた決済で払えるかが効いてきます。使える支払い方法は、自治体や返礼品によっても変わります
- ワンストップ特例をオンラインで申請しやすいか:各社のアプリで申請できるのは、そのサイトで寄付した分だけです
- 1年分の寄付をまとめて管理・証明できるか:さとふる・ふるなび・楽天などは1年分の寄付をまとめた「寄附金控除に関する証明書」を出しており、確定申告のときに自治体ごとの受領証明書の代わりに使えます。載るのはそのサイトで寄付した分だけです(国税庁によると、2021年分以後の確定申告で使える扱いです)
寄付先が5自治体以内でワンストップ特例を使う人は3番目を、確定申告をする人は4番目を重く見ると、手続きの手間を減らしやすくなります。ワンストップ特例と確定申告のどちらになるかは、ワンストップ特例の申請の記事で確かめられます。
さとふる・ふるなび・楽天・チョイスの違いを公式情報で比較
寄付でポータル独自のポイントが付かなくなったので、さとふる・ふるなび・楽天・ふるさとチョイスの違いは、主に支払い方法とワンストップ申請、証明書の出し方に出ます。下の表は、各社の公式ページで2026年10月2日に確認した内容です。
| 項目 | さとふる | ふるなび | 楽天ふるさと納税 | ふるさとチョイス |
|---|---|---|---|---|
| 主な支払い方法 | クレジットカード、PayPay、Amazon Pay、楽天ペイ、メルペイ、d払い、au PAY(auかんたん決済)、ソフトバンクまとめて支払い、コンビニ、Pay-easy | ふるなびマネー、クレジットカード、Amazon Pay、PayPay、楽天ペイ、d払い(ほかに銀行振込・郵便振替など) | 自治体によって異なる。楽天ポイントで支払える | 14種類(クレジットカード、Amazon Pay、PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイ、メルペイ、ペイディ、PayPalなど) |
| アプリでのワンストップ申請 | さとふるアプリ(さとふるの寄付のみ) | ふるなびアプリ(ふるなびの寄付のみ) | 寄付履歴から外部サービス(自治体マイページ・ふるまど)へ | チョイスアプリ(チョイスの寄付のみ)、外部サービス |
| 1年分の証明書 | 電子データ・書面(郵送)を選べる | 電子データ(ログインして寄付した分) | 電子データ(楽天会員の寄付のみ) | 電子データ(ログインして寄付した分) |
※支払い方法は、同じサイトでも自治体・返礼品によって使えないものがあります。寄付の画面に表示される支払い方法で確認してください。
ポータル独自のポイントについては、楽天が2025年10月1日から寄付を楽天ポイントの対象外にし、ふるなびは「2025年9月末をもって寄附によるコイン付与は終了」と案内しています。さとふるも「2025年9月に実施するキャンペーン他をもって、寄付額に応じたポイントの付与を終了」と案内しています。さとふるマイポイントの制度は続いていて、持っているポイントは寄付の支払いなどに使えます。
Amazonふるさと納税は、支払いがクレジットカード・デビットカードで、Amazon Mastercardでの寄付は1%の還元と案内されています。使い方はAmazonふるさと納税のやり方の記事にまとめています。
- 掲載している自治体の数は、各社の公式な最新値をそろえて比べられなかったため、表に入れていません
- 使いやすさの評価は表に入れていません。気になる返礼品を各サイトで検索して、画面の見やすさを比べてみると判断しやすくなります
普段使うカードやIDで選ぶ|楽天・ドコモ・au・PayPay
ポイントで差がつかなくなった今は、ふだん使っている決済で払えるサイトを選ぶと、決済側のふだんのポイントを受け取りやすくなります。各社の公式ページ(2026年10月2日確認)で、主な決済が使えるサイトは次のとおりです。
- 楽天ペイ:さとふる・ふるなび・ふるさとチョイス。楽天ふるさと納税では、楽天ポイントで支払えます
- d払い:さとふる・ふるなび・ふるさとチョイス
- au PAY:さとふる(auかんたん決済)、ふるさとチョイス(ネット支払い・auかんたん決済)
- PayPay:さとふる・ふるなび・ふるさとチョイス
- Amazon Pay:さとふる・ふるなび・ふるさとチョイス
※どのサイトでも、自治体や返礼品によって使えない決済があります。
決済サービスの側で特典を用意し、それをポータルが案内している例もあります。ふるさとチョイスは「決済サービスの特典一覧」のページで、Amazon Payやd払い、PayPayなどの特典を紹介しています。特典は期間や対象が限られていて、エントリーが必要なものもあるため、寄付する前にそのページで条件を確かめてください。
支払い方法によっては、寄付の年がずれることがあります。さとふるは、コンビニ払いとPay-easyについて「お申込み日ではなく入金した日が寄付の納付日」と案内しています。12月に申し込んで年明けに支払うと、翌年の寄付として扱われます。年末に寄付するときは、その場で決済が終わるクレジットカードなどを選んでおくと安心です。
まとめ:
- ふだん使う決済が使えるかで選ぶと、決済側のポイントを受け取りやすくなります
- 年末のコンビニ払いは、入金日が年をまたがないように注意します
複数のサイトを使ってもよい|上限額と5自治体は合計で数える

ふるさと納税は、複数のサイトを使って寄付しても問題ありません。ただし、控除の上限額はすべてのサイトの寄付を合わせた金額で考え、ワンストップ特例の「5自治体以内」もサイトをまたいで数えます。総務省は、ワンストップ特例を使えるのは「ふるさと納税を行う自治体の数が5団体以内である場合に限られます」としています。
さとふるのFAQも、複数のサイトを使うことを「可能です」としたうえで、注意点として「合計いくら寄付したのかわからなくなってしまうことがあります」「税額控除・還付の限度額を超えて寄付した場合は、ご自身の負担となってしまいます」と案内しています。
合計で数える例
- 楽天で3万円、さとふるで2万円を寄付 → 上限額と比べるのは合計の5万円
- 楽天でA市・B町・C村、ふるなびでD市・E町・F市に寄付 → 6自治体なので、ワンストップ特例は使えず確定申告が必要
- 楽天とさとふるの両方で同じA市に寄付 → A市は1自治体として数える
サイトを分けると、手続きも分かれます。各社のアプリでオンライン申請できるのはそのサイトで寄付した分だけで、1年分の証明書にもそのサイトの寄付しか載りません。さとふるはマイページで他社の寄付履歴を管理でき、楽天もマイページに「楽天以外での寄付状況」を登録できます。どちらか1つのサイトに、他社の分もまとめて記録しておくと、合計額と自治体の数を確かめやすくなります。
上限額の目安は控除上限額のシミュレーターで、5自治体を超えたときの切り替えはワンストップ特例の申請の記事で確認できます。楽天と他社を併用したときの申請のしかたは、楽天ふるさと納税のワンストップ申請の記事にまとめています。
まとめ:
- 複数のサイトを使ってよいですが、上限額は全サイトの合計で考えます
- 5自治体の数え方もサイトをまたいで合計します
どのサイトで寄付する場合も、先に年収と家族構成から控除上限額の目安を出しておくと、寄付額を決めやすくなります。
この記事の結論・確認ポイント
- 2025年10月1日の寄付から、ポータルサイトやポイントサイトが寄付に付けるポイントと、カード会社などがふるさと納税だけに上乗せするポイントは禁止されています。楽天が起こした裁判の判決は2026年10月2日時点で確認できず、今のルールが適用されています。
- カードや決済サービスのふだんのポイントは対象外なので、ポイント差がつきにくい今は、返礼品・支払い方法・ワンストップ申請・1年分の証明書でサイトを比べます。
- 寄付する前に、ふだん使う決済がそのサイトと返礼品で使えるか、年末のコンビニ払いで入金日が年をまたがないかを確かめます。
- 複数のサイトを使うときは、全サイトの寄付額を合計して上限額と比べ、寄付先の自治体が5つを超えないかを数えます。
- 欲しい返礼品があるサイトのうち、ふだんの決済で払えて、申請の手間が少ないところを選ぶと、ポイントがなくても迷いにくくなります

